スマホやPCのモニターの画面を長時間見ていると目が疲れますが、これはLEDモニターから出る「ブルーライト」が原因といわれています。また、寝床でスマホを見ることは眠りを妨げる効果があるとされます。これまたブルーライトによるといわれるのです。
今回はブルーライトについてご紹介します。
ブルーライトとは「波長の短い光」
最近では、日常生活のあちこちにLEDの光が見られます。LEDは、これまでの白熱灯や蛍光灯と違って、電気を通すことによって発光する半導体を利用した光源です。
※LEDは「Light Emitting Diode」の略です。
白熱灯や蛍光灯よりも長持ちしますので、シーリングライトや電球などの家庭用照明器具だけではなく、PCのモニター、スマホなど多くの家電で使用されています。このLEDの光に多く含まれているのが、ブルーライトと呼ばれる「青色光」です。
ブルーライトは、波長が短い(380-500ナノメートル)のが特徴です。人間が見ることのできる光、すなわち「可視光線」の波長は、だいたい400-800ナノメートルといわれています。
400ナノメートルより波長の短い光は「紫外線」、700ナノメートルより長い波長の光は「赤外線」で、皆さんもご存じのとおり、「紫外線」と「赤外線」は見えませんね。
ブルーライトは人体に有害といわれる紫外線に波長が近い、高エネルギーを持つ光なのです。
ブルーライトが体に悪いといわれる理由
ブルーライトは体に悪いといわれますが、その理由は以下のようなものです。
・角膜、水晶体で吸収されにくく、網膜に達しやすい
・視細胞に障害を与える可能性がある
・生活のリズムを崩す可能性がある
上記のとおり高エネルギーを持つ光ですので、まず目を疲れさせることが挙げられます。また、網膜まで達するので視覚にとって良くない結果を引き起こす可能性があるのです。
岐阜薬科大学が行ったマウスによる実験においても、「青色LEDおよび白色LEDを照射した視細胞において細胞障害が惹起(じゃっき)され」たことが報告されています(原英彰教授らによる研究,2004年)。
また、ブルーライトを多く浴びているとメラトニンが分泌されにくくなることが分かってきました。メラトニンは誘眠ホルモンですから、分泌が少なくなると眠くなりにくく、そのため生活のバランスが崩れやすくなります。
さらに、長時間にわたってブルーライトを浴びると「三叉(さんさ)神経(眼、上顎、下顎に分かれる脳神経)が刺激されて痛みを引き起こす可能性がある」ことも研究者からは指摘されています。
最近では自動車のヘッドライトにもLEDを使用したものが多くあります。ギラギラと輝いているので「まぶしい!」と感じることも少なくありません。上記のとおり、目にはあまりうれしくない光なので、強く照らされるのは避けたいところですね。
また上記のとおり、メラトニンの分泌を抑制することも指摘されていますので、眠れないからといって寝床でスマホを見ていたりするとますます眠れなくなる可能性があります。ご注意ください。
(高橋モータース@dcp)
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