「ファミコンを買ってもらう時の親の口説き方」はどんなだった?

ファミコンが人気だったころ、本体を持っていない子どもはなんとか買ってもらおうと知恵を絞りました。しかし、誕生日やクリスマスなど、高価な物をねだるタイミングを逃がしてしまった人は、親を口説くのも大変でしたよね。今回は「ファミコンを買ってもらう時の親の口説き文句」について、ヒトメボ読者に聞いてみました。

「お父さんも遊べるよ」

「母親が『ゲームは子どものおもちゃ』という考えだったので、「自分だけでなくお父さんも遊べる」と言って父親にアピールした。当時すでに麻雀、将棋などのソフトが出ていたので、口説きやすかった」

「父親が当時パソコンを持っていて、ゲームもしていた。『ロードランナー』など、パソコンゲームからの移植タイトルも発売されていたので、父親にそのようなタイトルを薦めて買ってもらった」

お母さんが厳しかった家庭では、「お父さんも遊べるよ」とお父さんを口説いて買ってもらったという人もいました。『麻雀』のような大人向けのソフト、『ロードランナー』などの頭を使うソフトはお父さんを口説くにはもってこいでしたよね。

「勉強もできるよ」

「数は多くなかったけど、ちょっとした勉強になるようなソフトがあったので『勉強もできる』と言ってねだった。そこまで実用的でもなかったけど、親はあまり詳しくないのでそれでも通用した」

「当時ちょうど『けいさんゲーム』というシリーズが発売されていて『勉強ができるソフトもあるんだよ』と言っていた。学年ごとにソフトが分かれていたので、弟と一緒にねだるのにも都合がよかった」

ファミコンには『ドンキーコングJr.の算数遊び』など、ゲームで遊びながら勉強ができるようなソフトも発売されていました。そのため「ゲームだけではなく、勉強にも使えるから」と言ってファミコンをねだった人もいましたね。

「みんな持ってるんだよ」

「当時よく遊んでいた友達のファミコン所有率が上がって、本当に自分だけ持っていないような状況になった。友達の家に行けば遊ばせてもらえたけど、自分でも欲しかったので『友達がみんな持っている』と言ってねだった」

「仲のいい友人数人がファミコンを持っていて、ソフトの貸し借りもしていた。自分も本当に欲しかったので『みんな持っている』と言った。実際には他にも持ってない人は何人もいたけど」

ファミコンに限ったことではありませんが、何かをねだる時に「みんな持っているから」というのは定番の口説き文句ですね。持っていないと一緒に遊べない、仲間外れにされるなどと言われると、親としては「買ってあげないといけないかも」という気持ちになるのでしょう。

「買ってくれたら勉強するから」

「もともとあまり勉強しない子どもだったので、ファミコンを買ったら本当に勉強しなくなると心配されていた。そこで『ファミコンを買ってくれたら勉強もちゃんとする』と約束し、なんとか買ってもらえた」

「小学生のころは成績が悪く、当然ファミコンは買ってもらえなかった。『買ってくれたら勉強も頑張る』と口説いて買ってもらったけど、先に勉強してやる気を見せないといけなかった」

ファミコンを買ってもらうため、「勉強するから」という交換条件を出して親を説得した人もいました。親からすれば「ゲームばかりして勉強をしなくなる」という不安があるので、実際には失敗することも多かった口説き文句です。ほかにも、勉強ではなく家の手伝いをすると約束した人もいました。

「今年の誕生日とクリスマスのプレゼントいらないから」

「誕生日が12月だったので、それとクリスマスのプレゼントをまとめて先に欲しいと交渉した。それでファミコンはすぐに買ってもらえたが、その年は本当に他には何も買ってもらえなくてつらかった」

「ファミコンが発売されたばかりの時、どうしてもすぐに欲しくて『今ファミコン買ってくれたら、誕生日とクリスマスのプレゼントはいらない』と言ってねだった。当時のプレゼントの予算を考えると、誕生日とクリスマスを合わせないと許してもらえなかった」

ファミコンが流行していたころ、ゲームで遊んでいる大人は今ほど多くありませんでした。まだゲーム機そのものが当たり前のものではなく、子どもがゲームをすることに理解がない大人も多かったですね。ファミコン本体を手に入れるのにかなり苦労したかもしれませんが、それで「大人との交渉術」を身に付けた人もいるのでは?

(松田ステンレス@dcp)

コメント

タイトルとURLをコピーしました