「モヤシ」は優れた食品です!

大豆や緑豆を人為的に発芽させて作る「モヤシ」。スーパーで安売りしていることも多く、お金を節約したいときにはありがたい食品ですね。しかし、モヤシはその値段からは想像できないような健康食品なのです。今回は「モヤシに含まれる栄養成分や調理法」についてご紹介します。

主なモヤシは4種類!

現在、『文部科学省』が公表している「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」において「モヤシ」として扱われているのは「緑豆モヤシ」「ブラックマッペモヤシ」「大豆モヤシ」「アルファルファモヤシ」の4種類で、原料になる種子の種類で分けられます。それぞれのモヤシの特徴を以下にまとめました。

●緑豆モヤシ
「緑豆」から作られるモヤシで、国内のモヤシの約9割が緑豆モヤシだといわれています。スーパーで1袋20円台などの特別価格で販売されているのはこのタイプです。生の緑豆モヤシには「ビタミンB群」の一つ「ビオチン」が多く含まれていますが、これは水溶性でゆでると失われてしまいます。熱には強いビタミンなので、炒めて食べるといいでしょう。

ブラックマッペモヤシ
「ブラックマッペ」という黒い豆を発芽させて作るモヤシです。「緑豆モヤシ」「大豆モヤシ」に比べ、細いのが特徴です。また、「ナトリウム」「ビタミンC」がやや多く含まれています。

●大豆モヤシ
「大豆」から作るモヤシで、豆が付いた状態で食べます。豆のモヤシの中では「タンパク質」「ビタミンE」「ビタミンK」「ビタミンB1」「葉酸」がより多く含まれており、栄養価が高いといえます。

●アルファルファモヤシ
「アルファルファ」の種子を発芽させて作るモヤシです。ほかの「豆から作るモヤシ」に比べて小さく、サラダに使われることが多い野菜です。ほかのモヤシよりも「β-カロテン」「パントテン酸」「ビオチン」を多く含んでいます。

モヤシに含まれる栄養素は?

現在「モヤシ」として扱われている4種類は、以下のようなたくさんの種類の栄養素を含んでいます。モヤシの種類によって多少の違いがありますが、目立って多いものは上記のとおりです。実はモヤシの90%以上は水分なのですが、これだけ多くの栄養素を含んでいるというのは驚きですね。

・脂質
・炭水化物
・食物繊維
・ナトリウム
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・鉄
・亜鉛
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンC
・葉酸
・アミノ酸

モヤシを使った料理を作ろう!

モヤシをおいしく食べるための基本的な調理法を二つご紹介します。調味料をアレンジしたりほかの材料を加えたりすれば、レシピの幅が広がります。肉料理などの付け合わせや、スープ、ラーメンなどに入れるのもお勧めです。

●モヤシのナムル
「ナムル」は朝鮮半島の家庭料理で、焼き肉屋などでも食べられるものです。モヤシの種類は何でも構いませんが、大豆モヤシを使うのがお勧めです。

1.モヤシを軽くゆでて水を切り、冷ましておきます。
2.ゴマ油、しょうゆ、中華スープのもと、すった白ゴマを混ぜた調味料を作ります。
3.モヤシと調味料をよく混ぜれば、でき上がりです。

●モヤシ炒め
「モヤシ炒め」はしゃきっとした歯応えが肝心です。ゴマ油を使うと香りがよくなります。また、モヤシ以外の野菜や、肉・卵を入れるとしっかりしたおかずにもなります。

1.モヤシをさっと洗い、よく水を切っておきます。
2.フライパンを熱し、ゴマ油をなじませます。
3.モヤシをフライパンに入れ、強火で炒めます。
4.火が通ったら調味料(塩・こしょう各適量、またはしょうゆ少々)を加えます。

安くて栄養も豊富なモヤシは、「庶民の味方」と呼ぶのにふさわしい食材です。さまざまな種類のビタミン・ミネラルを取ることができますので、積極的に食べるようにしましょう。ただしモヤシは日持ちしないので、開封したら早めに使い切るといいですね。

⇒『文部科学省』「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365420.htm

(吉田ハンチング@dcp)

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