「強敵が何かのきっかけで頼れる仲間になる」というのは漫画の王道的展開です。ジャンプ漫画でも、そうした展開がたびたび見られました。
しかし中には、「主人公たちにとんでもないことをした敵」なのに仲間になったというケースもあります。今回は「後に仲間となるキャラが過去に行ったえげつない行為」について聞いてみました。
『ダイの大冒険』のヒュンケル「ヒロインの祖国を滅ぼす」
「さすがに国ひとつ滅ぼすのはえげつない」
「敵側の幹部だったから仕方ないけど、パプニカ王国を滅ぼすようなキャラが仲間になるのはどうかと思った」
作中では、国を滅ぼされたレオナが寛大すぎる心でヒュンケルを許すシーンがありましたね。ただ、ヒロインの祖国を滅ぼようなキャラはラスボス扱いでもおかしくないほどです。よく仲間になったなと思えますよね。
『キン肉マン』のラーメンマン「動けないテリーマンをめった打ち」
「ブロッケンマン戦が有名だけど、テリーマンをぼこぼこにするのは子どもながらにショックだった」
「満身創痍(そうい)のテリーマンをチェーンデスマッチでめった打ちするのはえげつないと思った」
「実はキン肉マンを奮起させるための行動」でしたが、ブロッケンマン戦での一件もあるので、テリーマンがどうなるのかはらはらした人もいたでしょう。このラーメンマンの一件がきっかけで、敵側の超人が味方になるパターンが確立されたといえますね。
『SLAM DUNK』の三井寿「主人公たちを襲撃」
「『バスケがしたいです』で感動話になってるけど、バスケ部襲撃はめちゃくちゃだから!」
「うまくばれなかったからよかったものの、もし公になっていたらバスケ部解散もあり得た」
端から見ればただの暴力事件です。口裏合わせがあったとはいえ、よく大事件にならなかったものですよね。もしヤス(安田靖春)が恨み深い性格なら、早々に新聞沙汰になっていたでしょう。
『魅!男塾』の伊達臣人「教官を殺害」
「関東豪学連に入る前に教官を殺害しているので」
「よくよく考えるととんでもないけど、当時は『伊達ならまあそんなこともあるよな』と思いながら読んでいた」
普通に考えたら大事件ですよね。ただ江田島塾長も「殺(や)られた教官もチンケな野郎」と評するなど、死亡確認が多発する男塾の世界だと、大したことない出来事なのかもしれません。
『DRAGON BALL』のベジータ「Z戦士たちを壊滅状態に追い込む」
「直接手を下したわけじゃないけど、天津飯やピッコロが死んだのはベジータが地球に行こうと言い出したから」
「天津飯は死ぬまで許さないと思う」
実行犯はナッパですが、首謀者はベジータですからね。作中でも、「ベジータと一緒に過ごしているヤムチャたちの気が知れない」と、天津飯がベジータのことを許していないことを示すシーンがあったりしました。
ヒロインの祖国を滅ぼしたり、主人公たちを襲撃したりなど、まず仲間になるようなキャラクターがする行動ではありません。ただ、こうした「えげつない行動」があるからこそ、そのキャラの個性が生きたり、仲間になる価値が高まるのかもしれませんね。
(松田ステンレス@dcp)
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