「ルーレット式おみくじ器」とは?

昭和の時代には、レストランや喫茶店のテーブルに「ルーレット式おみくじ器」が置かれていたものです。100円を入れると「おみくじ」が入ったケースがコロンと出てきます。ある年齢以上の人は「あったなぁ!」と懐かく思い出すでしょう。実はこのおみくじ器は今でも全国で稼働しているのです。

現在も「ルーレット式おみくじ器」の製造・保守を行っているのは有限会社北多摩製作所です。

北多摩製作所では1983年に製造開始! 最盛期は昭和50年代

北多摩製作所でルーレット式おみくじ器の製造を始めたのは1983年(昭和58年)のこと。また、おみくじ器をあちこちで見掛けた最盛期は昭和50年代だそうです。この頃には北多摩製作所だけではなく、他にも類似のおみくじ器を製造している会社があったのですが、現在でも製造・保守業務を行っているのは北多摩製作所ただ1社です。

職人技で作られた器械である!

北多摩製作所の「ルーレット式おみくじ器」には「ケース入りおみくじ」が59本格納でき、稼働させるための電源は必要ありません。硬貨投入用の穴は、100円玉は入りますが10円玉は入らないサイズに調整されています。また、5円玉や50円玉を入れてもおみくじは出てきません。ズルができない仕組みになっているのです。

100円玉を入れてレバーを引くというワンアクションでルーレットが回りおみくじが出ます。一見簡単な機構のようですが、電源やセンサーがあるわけではなく、全て機械式で動く職人技と工夫が凝らされた器械なのです。

最盛期には年間20万台!

最盛期には年間20万台ほど製造したようで、現在は月100台~200台ほどで年間2,000台ほどとのこと。北多摩製作所から業者が当社から買い取って日本全国に設置していたので、実際にどんな場所に設置されていたのかは、同社にも把握でないそうです。業者は設置する各店舗とリース契約をしていたようで、多いところでは月に8万円も売り上げる店があったとか。現在はリースではなく、個人での買取になっています。

現在でも日本全国で稼働しているルーレット式おみくじ器ですが、北多摩製作所の職人技で作られた器械で、その調整や保守は同社にしかできません。懐かしく思い出す人もいるアイテムですが、実はオンリーワンな存在なのです。

⇒『有限会社北多摩製作所』
https://www.kitatamaomikuji.jp/

(松田ステンレス@dcp)

コメント

タイトルとURLをコピーしました