ヤンキー漫画、番長漫画では、けんかのシーンが欠かせません。主要キャラ同士によるタイマンでは素手で戦うこともありますが、集団での乱闘ではいろいろな武器が使われます。
その中には「武器としてどうなのか」というものが登場するケースも。今回はそんな「昔のヤンキー・番長漫画に出てきた素朴な疑問を感じる武器」について聞いてみました。
「チェーン」 振り回す? 殴る? 意外に幅広く使える武器!?
「チェーン。毛とか指とかが挟まると痛い感じ?」
「チェーンを使うやつはいるけど、むちはいるようでいないな」
ヤンキー・番長漫画には、チェーンを使う不良が登場することがあります。その場合には、自転車やオートバイに使われるチェーンが多かったですよね。チェーンはそのままむちのように使ったり、拳に巻いて殴ったりして使っていました。しかし、拳に巻くと毛や指が挟まって痛いかもしれませんね。例えば、『ガクラン八年組』では粉々にされるなど、あまり強い武器という位置付けではありませんでした。
「特殊警棒」 一般的にはあまり見ない武器だけど、痛いの?
「そんなのそもそもあるの? あるとしてどこで入手する?」
「ヤンキー漫画では警棒を持っているキャラが出てくることがある。威力は高いはずなんだけど、漫画ではあまり目立たないよね」
特殊警棒は『BE-BOP-HIGHSCOOL』にも登場していました。ヤンキー漫画・番長漫画の乱闘シーンでは、比較的ポピュラーな武器といってもいいかもしれません。中高生のころにヤンキー漫画にハマっていた人の中には、収縮するペンを特殊警棒に見立てて遊んでいた人もいましたね。
「メリケンサック」 リングに指をはめて拳をガード!
「『本物の』メリケンサックって実在するんだろうか? どこで買うのか?」
「メリケンサックってヤンキー漫画ではよく見掛けるイメージだけど、普通の人は持ってないよね。ヤンキーなら持ってるものなの?」
メリケンサック、ナックルなどと呼ばれる、手に握り込んで使う武器です。ヤンキー漫画・番長漫画ではポピュラーな武器で、多くの作品に使い手がいますね。メリケンサックなど、ヤンキー漫画で登場するアイテムは、よく通信販売で売られていました。漫画に憧れて、つい買ってしまったという人もいるのでは?
「鉄パイプ」 確かに痛そうだけど、そもそもどこで手に入れる?
「どこで拾ったんだろう? どこに保存してるんだろう?」
「実物の鉄パイプを触ったことがあるけど、これで殴られたら死ぬかもしれない」
ヤンキー漫画・番長漫画では、広くて人気のない空き地でけんかをすることが多く、なぜか鉄パイプが落ちていたりしましたね。『疾風伝説 特攻の拓』の最後の大乱闘シーンでは、後から駆けつけた吾代が自分のチームのリーダーである八尋を裏切って、鉄パイプで不意打ちを食らわせるシーンが描かれました。作中かなりの強キャラだったはずの八尋が鼻血を噴き出しているシーンは衝撃的でしたね。
「鉄板入りのかばん」 日常生活で不便そう! ハンドルも取れそう!
「けんかでは実際どのように使うのだろうか? 絵面が間抜けではないか?」
「漫画でよくかばんに鉄板を入れていたりするけど、実際にやるのは無理だと思う。かばんサイズの鉄板なんて、重くてとても片手では持てない」
ヤンキー漫画・番長漫画のキャラクターはかばんに鉄板を仕込んでいることも珍しくありませんね。一般的には相手に攻撃されたときに身を守るのに使うものですが、『疾風伝説 特攻の拓』では長めのハンドルを持って振り回し、かばんの角を相手の鼻に叩き込んでいました。武器としても確かに強力かもしれませんが、重量は相当なものになりますので使いにくそうですね。
「小銭などを握る」 パンチが強くなるらしいけど、逆に手を傷めそう!?
「ヤンキー漫画なんかで、小物を握ってパンチする場面を見ることがある。凶器で直接殴るのではなく、一見凶器にはならないような物を使うのが面白い」
「けんかのシーンではなかったが、『ろくでなしBLUES』のボクシングの試合でコインを握っていたっていうのがあった。そんなことでパンチが強くなるのかと驚いた記憶があります」
手の中に何か小さい物を握り込むと、パンチの威力が増すといいます。『ろくでなしBLUES』では、ボクシングの試合でコインを握った上からグローブをはめて戦う選手が登場しましたね。主人公の太尊をはじめボクシングに真面目に取り組んでいるキャラが多かったので、反則を使う相手に憤りを覚えたものです。
「道路標識」 どうやって持ってきたのか? そもそもそんなに軽いの?
「とんでもない武器といえば、たまに道路標識を振り回しているキャラがいますよね。『湘南純愛組!』の鬼塚だったかな? 簡単に振り回せるものではないと思うけど、そもそもどうやって手に入れてくるのかが疑問」
「キャラの怪力をアピールする手段だと思うけど、道路標識とかバス停を振り回すキャラが好きです。普通の人だったら持つだけでも大変そう」
『湘南純愛組!』『GTO(GREAT TEACHER ONIZUKA)』の両作品に登場する鬼塚英吉、『疾風伝説 特攻の拓』のヒロシ・キヨシなどが道路標識を使っていますね。特にキヨシは大型のバイクを肩に担いだり、自動車のドアを引きちぎるなど、作中でもトップクラスの怪力でした。道路標識も軽々振り回しており、その強さには驚かされましたね。
ヤンキー漫画・番長漫画では、明らかに武器だと分かるものだけではなく、「え、そんなの武器にするのってあり?」と思ってしまうような武器が登場することがあります。昔の作品では、どうやって入手するのか不明ですが、刃物や重火器が登場することも少なくありませんでした。一方、近年の作品ではリアリティーを重視するからか、比較的身近な品物が使われるようになっています。しかし、たまにはあっと驚くような武器を登場させて読者を楽しませてほしいと思いませんか?
(松田ステンレス@dcp)
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