「ノストラダムスの大預言」が当たったときに備えて取った珍行動とは?

ノストラダムス」という占星術師と「滅びの予言」を日本全国に知らしめたのは、1973年に刊行された五島勉先生の『ノストラダムスの大予言』という本でした。

五島先生が同書内で「1999年7月に人類は滅亡する」という予言を紹介したため、当時の子供たちは「おしまいだ!」と大変なショックを受けました。

この「1999年7月まで」という期限が心のどこかに残ったまま、その後の人生を送った人は少なくないでしょう。今回は、1999年に11-14歳だったはずの人に、「ノストラダムスの大予言が当たったときのために備えていた行動」について聞いてみました。

特に何も考えていなかったが、心には恐怖が……

「7月と言われてもどうしようもないので、何も考えていませんでした。ちょっと怖いと思う気持ちがありましたけど」

「何もできないのでそういう話は無視していました。本当に何かあったらどうしようと、心のどこかで思ってはいましたが」

1999年7月に「恐怖の大王がやって来る」と言われても、一般人にはどうしようもありません。普通に日常生活を送るしかないですよね。ただ、心の中に「何かあったらどうしよう」と一抹の不安は残ったようです。

いざというときのために貯金

「何かあったときのために貯金をしていた。何も起こらなかったらラッキーだし、将来の備えになるし」

「ノストラダムス貯金」ですね。人類が滅亡するとしたら、たぶん貯金もパーになるので無駄かと思われますが、何も起こりませんでしたからためていたお金は後で役に立ったでしょうね。

秘かに防災グッズを集めていた

「オトンがオカルト大好きの変わった人で、小学校1年生ぐらいから『ノストラダムスの大予言』について聞かされていた。そのため防災グッズを集めるのが趣味になり、1999年にはリュックに水・缶詰など一式がそろっていた。この趣味が後の地震で役立つとは思わなかった」

オカルト好きな父上は五島勉先生の本を熟読したのかもしれません。ただ防災グッズを集めるのが趣味になり、後にそれが生きたというのはラッキーでしたね。

オートバイの運転を習った!

「破滅が来たらクルマでは渋滞が抜けられないと考え、親には内緒でおじさんにオートバイの運転方法を教えてもらった。免許が取れる年齢ではなかったし、違法だけど、運転できるようになった。いざというときでも『自分だけは大丈夫』と思っていた」

人類が破滅するような事態になると、都市から脱出するクルマで道路は混雑するでしょう。確かにクルマではうまく進めないに違いありません。そんなときオートバイなら……という考えは理にかなっていますね。ただ、どこかからオートバイを調達しないといけないのでは?

友達と落ち合う場所を決めていた

「1999年には小学生でしたが、もし本当に何かあったときにために仲のいい友達といざというときの集合場所を決めていました。もしオレが行けなかったらごめんね、など真剣に話していました」

本人にとっては黒歴史で、今思い返すと顔から火が出そうになるかもしれませんが、これはちょっといい話ですよね。世界のおしまいが来ても友達でいようね、ってことですから。

それにつけても、五島勉先生の『ノストラダムスの大予言』は罪な本です。日本人に終末の予言を植え付けて心底震え上がらせたのですから。その予言はハズれ、人類は滅亡しなかったのですが、当時本当に怖い思いをした人は少なくないでしょう。恐怖が今回ご紹介したような、ちょっとヘンな行動を取らせたのです。

後に五島先生は、自分の本を読んで怖い思いをした人に対して謝罪していますが、今となっては、恐怖の感情も含めて当時を懐かしく思い出す人が多いのではないでしょうか?

(松田ステンレス@dcp)

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