皆さんは、「難易度が鬼畜なゲーム」といえば何を思い浮かべますか? 有名なものでは、1985年にアーケードで登場し、後にファミコンに移植された横スクロールアクションゲームの『魔界村』。苦労して1周目をクリアしても、さらに難易度の高い2周目が登場し、それが鬼畜といえる難易度でした。
1週目をクリアすると鬼畜のような難易度の2週目が登場する「2周セットのループゲーム」は、その後多くのゲームに採用されたギミックではないでしょうか。2週目やヘルモードが存在しており、それらが鬼畜という作品以外にも、ゲームバランスが悪すぎて鬼畜、ランダム要素が鬼畜などいろいろな鬼畜ゲームが存在しますが、今回は、こうしたクリアするのが難しいゲームを7作品選んで紹介します。
『Demon’s Souls』
2009年に発売されたPlayStation3用のアクションRPG。キャラクターを操り、さまざまなダンジョンに挑むのですが、その難易度は非常に高く、とにかく死にまくります。何度も何度もミスをしてパターンを覚え、少しずつ攻略を進めていかないといけません。しかし心を折られるような展開もふんだんに盛り込まれているため、多くのプレーヤーがコントローラーを投げました。後に出た『DARK SOULS』も同じく難易度が高く人気ですが、やはり本作の衝撃は非常に強いものがありました。
『怒首領蜂 大往生』
人気シューティングゲーム『首領蜂』シリーズの1作。2002年にアーケードに登場し、2003年にPlayStation2へと移植されました。敵が画面を覆い尽くすほどの弾を撃ってくる「弾幕系」のブームをつくった作品で、今でも根強い人気を誇ります。その弾幕は「絶対によけられない」と思えるほどで、当然ながら難易度も高め。特にPlayStation2版で登場した、さらに難易度が引き上げられた「デスレーベルモード」は、初めてクリアされるまで約7年も時間を要しました。
『ヨッシーアイランドDS』
2007年発売のニンテンドーDS用アクションゲーム。プレーヤーはヨッシーを操り、ベビィマリオやベビィピーチを背に乗せて冒険をしますが、かわいらしいグラフィックの世界観とは反対にその難易度は激ムズレベルでした。全体的に初見殺しのポイントが多く、「死んで覚える」のが基本になります。またギミックも「どれが?」と思えるほど控えめな主張で気付きにくいのも、クリアのしにくさに拍車を掛けています。全ての要素を満たしての全ステージ100点クリアは特に至難でした。
『エルナークの財宝』
1987年に発売されたファミコン用アクションゲーム。アクション部分は操作性の悪さやよく分からない当たり判定、また次々に湧いてくる敵などバランスの悪さが目立ち、また謎解き要素も理不尽なものになっています。この2段重ねの駄目要素により、クリアが困難になっていました。『怒首領蜂 大往生』は、デスレーベルモードのクリアまでに約7年かかりましたが、本作はこれらの理由により、クリア報告が出るまでに13年もかかりました。
『星をみるひと』
ファミコン時代のRPGはバランスがひどいものや、理不尽な難易度のゲームが非常に多くありました。その最たるものとされているのが、1987年に発売された本作です。とにかく全てにおいて説明不足かつ、バランスの悪い作品で、プレーヤーへの親切心など皆無といえます。エンカウント頻度も高く、また現れる敵も倒せるかどうかのレベル。それなのに序盤は逃げることもできないと実に理不尽。クリアできないというより、クリアまでプレーしたくないゲームでした。
『高橋名人の冒険島』
ファミコンの名人として一時代を築いた高橋名人を主人公にしたアクションゲーム。1986年にファミコン用ゲームとして発売されました。オーソドックスな横スクロールのアクションゲームで、プレーヤーは高橋名人を操りながらステージを進みます。中盤までは楽しく進めることができますが、後半は当たるとミスになるオブジェクトの設置数が極端に増え、難易度が一気に上がります。中には知っていてもクリアが難しいような「即死コンボ」も……。
『仮面ライダー倶楽部 激突ショッカーランド』
1988年に発売されたファミコン用ソフト。デフォルメされた仮面ライダーたちを操り、敵を倒していくアクションゲームです。ただクリア条件が「お金を集めること」と、ヒーローものにあるまじき設定なのが特徴です。操作性や難易度のバランスが悪く、またお金を集める作業も非常に時間がかかります。しかも途中でセーブできないためずっとやり続けないといけません。多くの人が途中で「もういいや」と諦めるため、別の意味でクリアが困難なゲームでした。
スマートフォンで人気のソーシャルゲームの多くには、ゲームを長く続けてもらうために「難しい」や「クリアする」といった要素がありません。それに対して、オンラインでシナリオやシステムが更新されることのない、かつてのコンシューマーやアーケードゲームには、こういったクリアが困難なゲームがたくさんありました。
だからこそ、クリアできたときの感動や達成感は半端なくて、オールドゲームファンには鬼畜難易度そのものを楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。
(牧瀬サイクル@dcp)
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