「ペットにNG」なアロマとは?

アロマテラピー」には、気分をリラックスさせたり、寝付きをよくしたりする効果があるとされます。しかし、ペットにとっては有害な場合もあるのはご存じでしょうか?

アロマテラピーの精油はペットにとって有害になることも!

「アロマテラピー」とは、植物の香り成分を抽出した精油(一般に「アロマオイル」と呼ばれます)を使い、精神を落ち着けたりリフレッシュさせたりする自然療法です。人間が使う場合でも健康状態や体質によっては有害になることがあるのですが、ペットにとってはさらに危険な場合があります。人間と動物では体の仕組みが異なるため、アロマテラピーによる影響も違ってくるのです。

ペットといえばイヌ・ネコが多いですから、以下にイヌ・ネコとアロマテラピーの関係についてまとめました。

イヌのアロマテラピーは専用の精油を使う

イヌに対してのアロマテラピーは、精神的作用のほかに、抗菌や虫よけのために行われることがあります。イヌにアロマテラピーを行うときは、安全性が確認されている専用の精油を使いましょう。イヌに使用しても問題ないとされる精油、イヌへの使用を避けるべき精油には以下のようなものがあります。

●イヌに使用できる精油
・オレンジ(スイート)
・ラベンダー
・ローズ
・ゼラニウム

●イヌへの使用を避けるべき精油
・オレガノ
・カンファー
・クローブ
・タイム
・マスタード
・アニス

ネコには精油を使わないのが原則

イヌは人間と同じ雑食の動物ですが、ネコは肉食動物です。精油の成分の代謝は肝臓で行われるのですが、ネコの体はこの代謝に必要な酵素をつくることができません。そのため、ネコを飼っている人はアロマテラピーをしない、少なくともネコのいる部屋では使わないというのが原則です。

ネコに有害だと知られている精油に「ティーツリー」があります。ティーツリーは抗菌作用があり、馬などの虫よけにも使われている精油です。1998年にアメリカのコーネル大学で、ティーツリーの成分が高濃度で配合されたノミよけ商品をネコに使ったところ、中毒症状を起こしたという報告があります。人間用としては花粉症対策に使われることもある精油ですが、ネコを飼っている人、飼う予定がある人は使用を避けましょう。

ティーツリーのほか、ネコに対して特に毒性が強いといわれている成分と、それを含む精油は主に以下のようなものです。

●フェノール

・シナモン
・クローブ
・タイム
・パチュリ

●ケトン
・ローズマリー
・ペパーミント

●リモネン
・レモン
・グレープフルーツ
・オレンジ(スイート)
・ベルガモット

●ピネン
・ユーカリ
・パイン
・サイプレス
・ジュニパー

イヌ・ネコ以外のペットの場合も注意

2018年1月、「アロマディフューザー(アロマの香りの霧を散布する機器)の使用が原因でペットのオカメインコが死んだ」というネットユーザーの発信が話題になりました。アロマディフューザーの場合は、精油以外に機器にカビなどが付着していれば、それが原因になることもあるといいます。

しかも、小鳥やハムスターのような小動物は、イヌやネコよりも精油の影響を強く受けます。ペットを飼っている人がアロマテラピーを行う際は、獣医やアロマテラピーの専門家に相談してからにしましょう。また、近年はペット向けの「ペットアロマテラピー」という分野も広がりつつあるので、そのような専門家のアドバイスを受けながらアロマテラピーを楽しむといいでしょう。

(松田ステンレス@dcp)

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