冷蔵庫を開けると「なんだかにおう」なんてことがありますせんか。 慣れるものとはいえ、異臭はやはり気になりるでしょう。この「冷蔵庫のにおい」は何が原因で付くのでしょうか。
なぜにおいが付くのか?
冷蔵庫ににおいはなぜ付いてしまうのでしょうか?
まず大きな理由は中に入れたものがこぼれ、それが冷蔵庫内の部品・部位に染み付くことです。これに黒カビなどが繁殖すると悪臭を放つことになります。
また、キムチなどのにおいの強いものを冷蔵庫内に入れたときに、においが漏れていると、におい成分が冷蔵庫の部品・部位に付いてしまうこともあります。
冷蔵庫内の空気は循環していますので、密閉された空間の中をにおい成分が満遍なく行き渡り、においも付きやすいのです。
『兵庫県立生活科学研究所』が2008年に「家庭用冷凍冷蔵庫の細菌汚染に関する試験研究」の結果を公表していますが、これによると「最も多く生菌数や低温細菌を検出したのは野菜室で、次いで冷蔵室のドアポケットの汚れ部分」となっています。
冷蔵庫に入れておけば細菌もいないので腐敗も進まない、なんて考えがちですが、実は低温でも生存できる微生物(細菌・酵母・カビなど)はいて、腐敗や変敗(色や味が変わって、食用に堪えられなくなる状態)は進むのです。
野菜室に最も細菌が多いという結果ですから、細菌が腐敗を進ませるとまるで生ゴミのようなにおいが発生し、しかも密閉空間ですので、においはこもってしまうことになります。
⇒データ引用元:『兵庫県立生活科学研究所』「家庭用冷凍冷蔵庫の細菌汚染に関する試験研究」
http://www.seiken.server-shared.com/houkokunen.html
冷蔵庫のにおいを消す方法
冷蔵庫のにおいを消すための最も有効な手段は、まず「庫内の部品・部位を掃除すること」です。冷蔵庫内の液こぼれ、染み付いた臭い成分などをきれいに除きます。
そのためには水拭きではなく「消毒用エタノール」を使うのが良いでしょう。
上記で挙げた研究でも「野菜室はフキンで水拭きすると菌数が却って増加した。清掃には消毒用エタノールの使用が効果的」という結果が出ています。
消毒用エタノールを使うことで、庫内をきれいにし、同時に微生物を除去できるのです。
もし、現在冷蔵庫内のにおいが気になるという場合には、一度庫内のものを全て出して、部品・部位を消毒用エタノールで拭き掃除するという作業を行ってみてください。
また、作業の後に庫内に食べ物を戻す際には、においのきついものをきちんと密閉容器に入れ、においが漏れていないかを確認しましょう。
におい成分が庫内に付かないようにするのが肝心です。
冷蔵庫の掃除を定期的に行えば、冷蔵庫のにおいは極力抑えることができます。「消臭剤」を併用すればその効果はさらに大きくなりますよ。
(高橋モータース@dcp)
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