「乗り物酔い」とは? 酔い止めが効く理由は?

自動車などの乗り物で移動中に、ぐるぐると目まいのような症状が起こったり、気持ち悪くなってしまう「乗り物酔い」。なぜこうした症状が出るのでしょうか? 乗り物酔いが起こる理由や酔い止め薬の作用についてご紹介します。

乗り物酔いってなんで起こるの?

乗り物酔いは、乗り物の不規則な動きが内耳にある「三半規管」や「前庭(ぜんてい)」を刺激することで起こる、症状の総称です。

内耳にある三半規管は、「前半規管」「後半規管」「外半規管」という三つの規管で構成されている「体の回転を感知する器官」です。体が回転すると三半規管の中をリンパ液が流れ、その流れを感じ取った細胞が脳に体の回転を伝えます。

一方の前庭は、重力と加速度をつかさどる感覚器官です。前庭にある耳石(じせき)の中には耳石という小さな石があり、この石が動くことで重力や加速度を感じ取り、脳にその情報を伝えています。

乗り物に乗った際に、左右への強い揺れや不規則な加速・停止を繰り返し感じると、三半規管と前庭から脳への情報伝達が過剰になったり、実際の動きと脳内の情報にズレが生じたりします。その結果、過度のストレスで自律神経が乱れ、目まいや吐き気などの症状が出るといわれています。

ほかにも、乗り物の閉塞(へいそく)感や車内のにおい、高すぎる温度や湿度など精神的な因子でも、乗り物酔いの症状が出ることがあります。しかし乗り物酔いの諸症状が出る詳細なメカニズムに関しては、完全に解明されていないのが現状です。

酔わないようにするには?

乗り物酔いの予防としては、

・睡眠をしっかり取って体調を安定させる
・三半規管を刺激しないよう進行方向を見る
・音楽を聞くなど乗車ストレスを減らす
・助手席など景色が見やすく揺れにくい場所に座る
・あらかじめ酔い止めを飲んでおく

などが挙げられます。特に睡眠不足や乗車中に下を向いたり後ろを向くなどはNG。酔いやすい人ほど注意しましょう。どうしても酔ってしまうという人は「酔い止め」を飲んでおきましょう。

「酔い止め」が効く理由は?

酔いやすいという人でも、酔い止めを飲んでおくと酔わずに済んだり、普段よりも軽い症状で済みます。では、なぜ酔い止めを飲むと、乗り物酔いが抑えられるのでしょうか?

一般的な酔い止めには、

・抗ヒスタミン剤
・副交感神経遮断剤
・中枢神経刺激剤

など、複数の成分が含まれています。抗ヒスタミン剤は、例えば「ジフェンヒドラミン」で、目まいや吐き気を予防・緩和します。副交感神経遮断剤は、副交感神経の興奮を抑えて目まいなどの諸症状を抑えます。中枢神経刺激剤は、「無水カフェイン」などがあり、目まいや頭痛を緩和する効果があります。

そのほかには、神経機能の働きを改善するピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)や、消化器官に働き掛けて吐き気を抑える成分が配合されています。

こうした酔い止めには予防の効果もあるため、できれば乗り物に乗る1時間前には飲んでおくといいでしょう。また、長時間効果のあるものや、眠気が出にくいものなどさまざまなタイプがあるので、目的に合わせて選ぶと効果的です。

乗り物酔いは非常につらいものですから、「酔いやすい」という人は、常に酔い止めを持っておくといいでしょう。また、乗り物に乗っていないのに乗り物酔いの症状が出たり、長く続く場合は別の病気である恐れもあります。その場合は速やかに医師の診察を受けるようにしてください。

(松田ステンレス@dcp)

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