「体臭と病気の関係」とは?

「糖尿病の人は甘い体臭がする」などといいますが、これは本当なのでしょうか。また、糖尿病以外にも特徴的な体臭を放つ病気はあるのでしょうか。あるとしたら、どんな体臭になるのでしょうか。今回は「体臭と病気の関係」についてご紹介します。

糖尿病の人が甘い体臭になる理由

人間の体の主なエネルギー源はブドウ糖です。しかし、糖尿病が進行するとブドウ糖の代謝が悪くなります。すると体はブドウ糖の代わりに体の脂肪分を分解してエネルギーに使います。この際に発生する「ケトン体」という物質が、甘いにおいの原因です。「ケトン体」は血液に混じって体を巡り、やがて汗と一緒に放出されます。このときに甘い体臭となるのです。

また、糖尿病が進行すると、汗をかきやすくなります。たくさんの汗が「ケトン体」と混ざることによって、体臭は甘酸っぱくなることが多くなります。

●無理なダイエットをしていると同じにおいに
無理な食事制限ダイエットをしている人も、糖尿病と同じような甘酸っぱい体臭になることがあります。これは、エネルギーに変換するための糖が不足することで、糖尿病と同じように脂肪分をエネルギーに変換し、「ケトン体」が発生しているからです。

ダイエットをしていて体臭が甘酸っぱくなるということは、体に必要なエネルギーが足りていないということです。ダイエットはいったん中止して、栄養バランスの良い食事を取りましょう。念のため、病院に行ったほうが良いかもしれません。

糖尿病以外の特徴的な体臭を伴う病気・症状

現代のように病気を特定するための検査ができなかった時代では、患者の体臭も病気を見極めるための判断材料の一つでした。特定の病気にかかることで、体臭も変化します。

●腎臓病
体内でタンパク質を分解してエネルギーを発生させると、同時にアンモニアも発生します。健康な人は、腎臓の働きでアンモニアを尿素に変え、排出します。しかし、腎臓の働きが弱くなると、アンモニアは尿素に変えられずに汗となって体外に出ます。そのため、腎臓病の人の体臭はアンモニア臭、おしっこの臭いになります。

●便秘
腸内に残った便から出る臭いのもとになる物質が腸から吸収され、血液に混ざって体を巡ります。これがやがて体外に放出されると、便の臭いが混ざった体臭になります。また、便がたまった状態で腸内に悪臭のガスが発生すると、小腸-十二指腸-胃-食道-気道と逆流し、口から出てくる場合があります。

●トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)
卵やレバーに含まれるコリン、魚介類に多く含まれるトリメチルアミンオキシドなどの物質は、肝臓の酵素の働きでトリメチルアミンに分解されます。健康な人であれば、トリメチルアミンはさらに分解されるのですが、トリメチルアミン尿症にかかった人は、これをうまく分解できなくなってしまいます。

分解されずに残ったトリメチルアミンは血液に混ざり、呼気や汗、尿として排出されます。このトリメチルアミンは魚が腐ったような臭いを放ちます。

この病気はまだ症例が少なく、根本的な治療法が確立されていません。しかし、トリメチルアミンの前段階となるコリンやトリメチルアミンオキシドなどを含む食べ物の摂取を少なくすることで、トリメチルアミンの発生を防ぐことは可能です。

●フェニルケトン尿症
フェニルケトン尿症」という病気にかかると、カビのような臭いの体臭になります。フェニルアラニンという必須アミノ酸は、体内でその大部分がチロシンという物質に変換されます。この変換の触媒になるフェニルアラニン水酸化酵素が遺伝的に欠損すると、フェニルアラニンが体内に過剰に蓄積します。そして、フェニルケトン体を大量に含む尿を排出するという病気です。

この病気は生後3-4カ月から症状が現れます。フェニルアラニンの過剰蓄積によって脳に障害が起こるほか、メラニン欠乏によって肌は白く、髪の毛は赤くなることがあります。

変わった体臭になる場合は疾患が疑われます。疾患による体臭は、どちらかというと悪臭であることが多く、また重篤な病気の場合もあります。自分の体臭が急に変わったと感じたら、早めに病院で検査してもらいましょう。

(藤野テンペスト@dcp)

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