「腰痛の原因」とは? 「内臓疾患」が隠れている可能性もある

腰痛がつらい」「腰痛持ちだ」という人は多いかもしれません。腰が痛いとっても、腰の筋肉や骨に問題があるか、ただの打ち身ではないかと考えてしまうことが多いでしょう。

しかし、実は骨や筋肉だけでなく、思いもよらぬ「内臓の病気が原因で起こる腰痛」もあるのです。そこで今回は、腰痛を引き起こす「内臓の病気」についてまとめてみました。

そもそも「腰痛」とは?

『日本整形外科学会』と『日本腰痛学会』が監修した『腰痛診療ガイドライン2012』には、

一般的には、触知可能な最下端の肋骨と殿溝の間の領域に位置する疼痛と定義される

と記されています。もう少し分かりやすく説明すると、腰痛とは「肋骨の一番下から、お尻と太ももの間の溝までの部分で感じるずきずきとした痛み」ということなのです。

ただし、これはあくまで一般的な定義であって、「これが腰痛です!」という確立した定義はないのです。

腰痛になる原因とは?

定義はあいまいなものの、腰痛を引き起こしている原因はさまざまなものが考えられます。

前記の腰痛診療ガイドラインでは、腰痛の原因を以下の5つの由来で分けています。

・脊椎由来
・神経由来
・内臓由来
・血管由来
・心因性

脊椎由来は、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症など、脊椎に何らかの疾患が起こることによる腰痛。

神経由来は脊髄腫瘍、馬尾腫瘍といった、脊髄や腰椎の神経部分に腫瘍ができる病気が挙げられています。

内臓由来では、腎結石、尿路結石などの腎尿路系疾患や、女性の場合は子宮内膜症などの婦人科系疾患が原因であるとしています。

また、血管由来は腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤といった血管の病気。

心因性はうつ病、ヒステリーなどが挙げられます。

腰痛の原因は、こうした5つの由来があるということですが、女性の皆さんにとっては、婦人科系疾患を含む内臓由来のものが気になるところでしょう。

女性特有の病気が原因である場合も……

腰痛診療ガイドライン2012の、内臓由来の項では、

・腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂(じんう)腎炎など)
・婦人科系疾患(子宮内膜症など)、妊娠
・その他(腹腔(ふくくう)内病変、後腹膜病変など)

このような症状が挙げられています。婦人科系疾患では「子宮内膜症など」とありますが、子宮内膜症のほかにも、たとえば「卵巣嚢腫(のうしゅ)」によっても、腰痛が起こる可能性があるとされています。

「卵巣嚢腫」は、卵巣にできる「嚢胞性(ふくろ状)の腫瘍」です。卵巣嚢腫は良性のものではありますが、ときにねじれることがあり、そうするとねじれた部分が炎症を起こし、強い痛みを生じます。この腫瘍が大きくなって、ねじれるまでの間に、腰の痛みを感じることがあります。

卵巣嚢腫になる原因は、実はよく分かっておらず、予防が難しいという特徴があります。また、卵巣嚢腫になってもある程度大きくならないと発見しづらいものでもあります。ですから、もし下腹部の痛みや腰痛が頻発した場合は、早めに専門医に診てもらうようにするのがいいでしょう。

腰痛の原因や、腰痛につながる女性特有の内臓疾患についてまとめてみました。繰り返しになりますが、婦人科系疾患の中には卵巣のう腫のほか、子宮内膜症といった不妊につながる可能性のある病気もあるので、気になったらすぐに婦人科を受診するようにしましょう。もちろん、婦人科系疾患ではなく別の内臓由来の病気である可能性もありますから、いずれにしても早めの受診がおすすめです。

⇒データ引用元:『腰痛診療ガイドライン2012』「第1章 定義」P.12
http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/LBP/02_Ch1_LowBackPain.pdf

(松田ステンレス@dcp)

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