「頻尿」とは? 1日に何回だと「多い」ことになるのか

皆さんは1日に何回ぐらい排尿をするでしょうか。排尿の回数が多いと「頻尿ひんにょう)」と呼ばれます。今回は「頻尿」についてご紹介します。

頻尿とは? どういう状態だと頻尿?

日本泌尿器科学会』によれば、

一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます

⇒引用元記事:『日本泌尿器科学会』「尿が近い、尿の回数が多い ~頻尿~」

となっています。しかし、おしっこの量・回数は人それぞれで、個人差がありますので、8回未満であっても、その人が「頻尿だ」と悩んでいるのであれば、頻尿と診断される可能性はあるのです。

頻尿の原因は?

日本泌尿器科学会によれば、頻尿の原因としては主に以下のようなものが挙げられます。

・過活動膀胱
尿が十分にたまってから尿意が生じるのではなく、膀胱(ぼうこう)の収縮が過剰に起こり、尿意が我慢できなくなって何度もおしっこをしてしまいます。

・残尿
排尿後にも膀胱の中に尿が残ることを「残尿」といいます。膀胱をうまく収縮できなくなって排尿障害が起こると、残尿が発生します。残尿があるとその分尿をためられるスペースが減りますので、おしっこに行く回数が増えます。

残尿は、糖尿病腰部椎間板ヘルニア子宮がん・直腸がんの手術などで、膀胱を収縮させる神経が阻害されて起こることがあります。

・多尿
「多尿」は尿の量が多いことです。水分を多く取っているなどの原因で尿の量が増え「多尿」になると、必然的におしっこに行く回数も増えてしまいます。「多尿」は、糖尿病などの内分泌疾患、利尿剤を飲んでいる、などの原因でなることがあります。

・尿路感染・炎症
膀胱炎」や「前立腺炎」などの尿路感染症になると、膀胱の知覚神経が刺激されて頻尿になることがあります。

・腫瘍
膀胱腫瘍(膀胱がん)、尿管腫瘍(尿管がん)などの悪性腫瘍によって膀胱刺激症状として頻尿が現れることがあります。

・心因性
特に体には疾患や異常が認められないにもかかわらず、何度もおしっこに行ってしまいます。不安状態うつ状態、また強いストレスで精神状態が安定していないなどの場合、心因性の頻尿になることがあります。

女性が注意すべき頻尿の原因

女性が頻尿になる主な病気としては「膀胱炎」「過活動膀胱」の二つが挙げられます。

●膀胱炎
膀胱が炎症を起こす病気です。その原因はほとんどが尿道から膀胱に入り込んだ細菌によるものです。男性に比べて尿道の短い女性は膀胱に細菌が入り込みやすく、そのため膀胱炎になりやすいのです。

膀胱炎の主な症状は、

・頻尿
・排尿痛
・残尿感

です。膀胱炎には「急性膀胱炎」「慢性膀胱炎」「間質性膀胱炎」「(急性)出血性膀胱炎」がありますが、多くの場合は「急性膀胱炎」。細菌が原因の急性膀胱炎は、抗生物質の投与で1週間ほどで治療できます。

●過活動膀胱
この「過活動膀胱」は日本で800万人以上の男女が罹患(りかん)しているといわれます。脳卒中パーキンソン病などによって膀胱のコントロールができなくなる、前立腺肥大症によって膀胱が過敏になる、などの原因で発生します。しかし、原因不明で起こることもあるのです。過活動膀胱の主な症状は、

・頻尿

・尿意切迫感
急におしっこがしたくなって我慢することがつらい状態

・切迫性尿失禁
尿意がひどくなり、それが急に起こるためトイレに行くのが間に合わなくて尿をもらしてしまうこと

・腹圧性尿失禁
くしゃみ・せきなどをしたとき、重いものを持ったときなど、おなかに力を入れたときに尿がもれてしまうこと

です。過活動膀胱の治療には「薬物療法」「トレーニング・体操」があります。薬物療法では、

・抗コリン薬
・β3刺激薬

が主に使われています。「抗コリン薬」は膀胱の収縮を抑える薬、「β3刺激薬」は膀胱を弛緩(しかん)させて膀胱に尿をためやすくする薬です。いずれも医師の診断を受けて服用するようにします。

「トレーニング・体操」では、トイレに行く間隔を徐々に伸ばす「膀胱訓練」、尿道を締めて「腹圧性尿失禁」「切迫性尿失禁」に備える「骨盤底筋体操」がよく知られています。

骨盤底筋体操のやり方

1.イメージしながら尿道・肛門・膣をぎゅっと締めます(5-8秒間)
2.締めていた部分を緩めます(15-30秒間)
3.1-2を1セットとして5-10セット繰り返します。
4.1-3を1日に3-4回行います。

あおむけに寝て行うのが基本ですが、両膝を立てた状態で、また立って両手を机につけた状態で、など姿勢を変えて行うのも効果的です。

頻尿は上記のとおり、定義上は「1日に8回以上おしっこに行く」ことですが、8回未満でも本人が悩んでいればやはり医師に相談した方が良いのです。少しでも「おかしいな?」と思ったら専門医を受診するようにしましょう。

(高橋モータース@dcp)

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