「いびき」とは? 「たかがいびき」と考えない方がいい

パートナーの「いびき」で眠れないという人もいらっしゃるかもしれません。横で眠っている人には確かに迷惑でしょう。しかし、実はこのいびきを簡単に考えない方がいいのです。その理由は……。

いびきの原因とは?

まず「いびきの原因」ですが、「呼吸のときの空気が通る道、鼻から喉への上気道が狭められることで起こり、

●鼻の詰まりによって発生するいびき
●喉(のど)の奥で発生するいびき

の2つに分けられます。

鼻で発生するいびきは、鼻から喉へと空気が通る道に詰まりがあってそこで乱流となり、それが振動を引き起こして発生します。

喉の奥で発生するいびきは、多くの場合、のどちんこ(口蓋垂)とその周りの粘膜が空気に振動して発生します。

アジア系の人間は「(あご)が小さい」という特徴があり、のどちんこの周りの組織に問題がなくても、気道が相対的に狭いため、いびきをかきやすいそうです。

肥満もいびきの原因になります。

太ると、のどちんこや口の中の柔らかい組織、舌の奥の方に脂肪が付いてしまうのです。これによって気道が狭くなり、いびきをかきやすくなるというわけです。

また気道が狭くなる原因のひとつとして、扁桃腺の肥大があります。

口を開けると、舌の付け根の両側にこぶのようなものがありますが、これが扁桃腺です。何らかの原因で扁桃腺が大きくなると気道が狭くなりますので、これもまたいびきを引き起こすのです。

いびきについての注意点は?

「いびき」について注意しなければならないのは「睡眠時無呼吸症候群」(Sleep Apnea Syndrome:SASと略されます)との関係です。

「たかがいびきと考えない方がよい」のは、いびきには『睡眠時無呼吸症候群』が隠れていることが多いからです。

睡眠時無呼吸症候群は、日中の眠気を生じさせることがあり、それによって判断力や集中力が低下します。「睡眠時無呼吸症状群によって起こる眠気」が交通事故を発生させるといったこともあり、睡眠時無呼吸症状群は「現代の病気」として注目されているのです。

また、「睡眠時無呼吸症候群は、放っておいた場合には高血圧や糖尿病といった生活習慣病につながりやすいといわれます。

若いころは軟組織や筋肉に張りがあり「睡眠時無呼吸症候群」にまで至っていないケースが多いですが、加齢によって軟組織や筋肉がゆるんでくると、睡眠時に舌が下がり気道をふさぐといったことが起こりやすくなるのです。

睡眠時無呼吸症候群の原因は他にもあります。

たとえば力士は大きな体をしていて、いびきをかく人もいらっしゃいますが、睡眠時無呼吸症候群と診断されるケースは多くないそうです。上記のとおり、力士の皆さんは若くて組織に張りがあるためだと考えられます。

いびきを治すにはどんな方法がある?

「上気道が狭くなって起こるものなので、原因を特定し、それを一つずつ取り除いていく」のが治療で、以下のような方法があります。

●マウスピースによる治療
「顎が後退してしまうことによって起こる軽度ないびき」の場合には、顎を少し前に出すようなマウスピースをはめて寝ていただくことで、いびきを軽減できます。

●「いびき体操」による治療
喉の奥のエクサイズを行い、筋肉を鍛える方法です。筋肉がゆるんで気道をふさがないようにしていびきを軽減します。

●外科手術による治療
次のような外科手術を行って治療します。

・鼻詰まりが原因であれば、レーザー波治療器を使う「鼻腔粘膜焼灼術」や高周波ラジオ波を使う施術で鼻の通りをよくします。どちらも日帰りで行えます。

・睡眠時無呼吸がない場合には、のどちんこ(口蓋垂)を切除、また口蓋垂の周囲の組織を切り取って振動を起こさないようにする場合もあります。

・扁桃腺の肥大が原因の場合には扁桃腺を切除する手術を行う場合もあります。

アメリカでは睡眠外科という分野があり、外科手術によるいびきの改善が多く行われています。これは、アメリカが肥満大国であること、また睡眠時無呼吸症候群に対する意識が高いことがその理由です。

いびきをかく人は多いですが、「たかがいびき」とは考えないほうが良いのです。睡眠時無呼吸症症候群が隠れている場合もあります。生活習慣病に結びつかないように普段からいびきには気を配っているべきでしょう。

(松田ステンレス@dcp)

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