なぜ寒いときに「震える」のか?

人間はあまりに寒さを感じると体が震えます。強く震えて、歯と歯がガタガタと当たり鳴ることもあります。この震えはなぜ起こるのでしょうか?

体の震えは体温調整のために起こる

寒いときに無意識に体が震える現象のことを「シバリングshivering)」といいます

これは、体を震わせて熱を発生させ、体温を上げようとして起こる生理現象

例えば、排尿後に体がブルッと震えるのも、このシバリングです。

シバリングが起こると体が震えるのは、熱を生み出すために骨格筋(筋肉)を収縮させているからです。顔にも骨格筋がありますから、シバリングが起こると顔の筋肉も収縮して震えます。このとき、上の歯と下の歯がぶつかって、ガチガチと音が鳴ってしまうのです。

病気になる前に起こる悪寒もシバリング?

風邪のひき始めなどにも、ブルッと体が震えることがあります。いわゆる「悪寒」と呼ばれるものですが、これもシバリングの一種です。

悪寒は、全身がひどく震えるほど強くなることがあり、こうした体が強く揺れるほどの悪寒を「悪寒戦慄」(おかんせんりつ)と呼びます。悪寒戦慄は体がひどく震えるものの、生理現象ですので、悪寒戦慄そのものには体に悪い影響はありません。

シバリングは実際に寒くないときも起こる?

シバリングは、冷たい風を浴びたときなど、寒さを感じたときに、体温を上げるために起こります。しかし体温が下がっていないときにもシバリングは起こります。

例えば、インフルエンザなどで高熱が出たときにも、シバリングが起こり、体がガタガタと震えます。こうして発熱時にシバリングが起こるのは、体温をさらに上昇させるためです。

私たちの体は体内に病原体が入ると、体温を上げてこれを退治しようとします。体温の上昇は脂肪を燃焼させたりして行いますが、体温上昇が足りない場合は、シバリングを起こしてさらに体温を上げようとするのです。

自律神経の機能が低下しているとシバリングが頻繁に起こる?

自律神経の機能が低下しているときにも、シバリングが起こることがあります。自律神経は、「体温を調節する機能」をつかさどっているため、機能が低下すると体温調節がうまくできなくなることがあります。

その場合に、体温を上げようとシバリングが起こります。

もし寒いなどの原因がないのに、頻繁にシバリングが起こるようであれば、自律神経の機能が低下している可能性が考えられます。自律神経機能の低下は、さまざまな体の不調につながるものですから、「おかしいな」と思ったら早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

寒いときなどに歯が鳴るほど震える「シバリング」についてご紹介しました。ちなみに、シバリングは人間だけでなく、イヌやネコなども行います。もしペットのイヌやネコがシバリングをしていたら、体温を調節している最中ということです。

(中田ボンベ@dcp)

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